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(6)桜包

京都華包研究会  杉崎翠山
桜包の折形図 「桜包」(遠州六世貞松斎米一馬筆「華包」より)
桜包の折形図 「桜包」(遠州六世貞松斎米一馬筆「華包」より)


浮き立つ心 携え街に出よう


 春の象徴として、日本人に最もなじみ深く、ソメイヨシノをはじめ園芸品種も数多く開発され、600種以上あるともされる。入学・卒業の時季を彩ることや、開花時期が短く、散り際のはかなさなどに人生を重ね見られることも多い。





 春といえば、桜。満開の花の下を歩けば、自然に気持ちも浮き立ちます。そんな楽しさを皆さんにもお届けしたい。今回は桜包です。

 生けるお花はもちろん桜が中心です。包み紙の色は、一つは伝書に従って、もう一つは春に合うように選びました。少し薄めの和紙を選び、春の軽やかさを演出してみました。

 また、「持ち運べるいけばな」「プレゼントできるいけばな」というイメージで手に持った様子を撮影しました。

 持ち歩けるように、中の花はしっかりと水を含ませ、固定しています。華包自体も簡単には崩れないよう、中にこっそり仕掛けを用意してみました。

 和紙で桜を包んで、春の贈り物はこれで決まり―。今年の桜は少し咲き急ぎましたが、たくさんの方に気軽に華包を持っていただきたいと思います。


京都華包研究会 杉崎翠山 (すぎさき・すいざん)

 1985年京都市生まれ。喜堂未生流家元。京都華包研究会同人。

仏前や神前に献じるために用いられたという華包。桜の名所・円山公園近くの八坂神社で花を手にする。水引は、稚児結びに(京都市東山区) ケイオウザクラ 桜を主材に、春らしい彩りを添えた。室内に暖かな陽光が感じられるよう
仏前や神前に献じるために用いられたという華包。桜の名所・円山公園近くの八坂神社で花を手にする。水引は、稚児結びに(京都市東山区)
花材=ケイオウザクラ
桜を主材に、春らしい彩りを添えた。室内に暖かな陽光が感じられるよう
花材=ヨシノザクラ、オンシジューム、スイートピー、ツバキ

【2018年04月13日付京都新聞夕刊掲載】