初心者のコーナー



材祇園のコンシェルジェ

四条花見小路をやや下がったところにある「花彩」は、お茶屋さんそのままの姿で営業されている甘味処・和小物店。「自分が育てていただいた祇園に自分なりのお返しをしたい」。店主の桐木千寿さんは、20年間、祇園で舞妓、芸妓を務めておられた。
「甘味処・和小物店をやっていきたいというのではなく、大勢の人に気軽に入ってきてもらうためにこういうお店にしたのです」。最近では花見小路周辺も誰でも気軽に入れるお店がたくさん誕生しているとはいうものの、すっかり定着してしまっている「一見さんお断り」のイメージはなかなか払拭されない。「外国人の観光客の方は、見学だけされて写真とか撮って帰られる方もいらっしゃるのですが、日本人の方がお店だから買ったり飲んだりしないといけないのではと、外から覗かれるものの通り過ぎてゆかれるのが多いですね」。築100年になる建物はほとんど改装していないため、お茶屋さんの作りなどを見学するには貴重な場所だけに残念なこと。

「花彩」では、甘味処・和小物店のほかに、懐石料理で舞妓さんを交えてのお茶屋遊び疑似体験も提供されている。「疑似体験とはいっても、もちろんそれなりの段階は踏んでいただくことになります」。予約もせずに「舞妓さん呼んで下さい!」と訪れても無理なのは当然のこと。「何度かお越し頂いたお客さんに、これ以上本格的にお茶屋遊びをされたいのでしたらと、本当のお茶屋さんを紹介したこともあります」。
桐木さんの人柄に魅せられて、京都に観光に来る度に訪れ、旅の拠点にされる人もいるとか。「京都の花街に関する情報もたくさん手にはいるようになりましたが、私が祇園で得たなかで一番大事なものはやはり人と人のつながりを大切にするということです」。華道家としても国内外で活動されお忙しいのだが、時間があれば出来るだけお店に顔を出されているのもそういった出会いを大事にされるからこそ。お茶屋さんのたたずまいを味わうだけではなく、花街が持つおもてなしの風情を体験できるということが、このお店の本当の魅力ではないだろうか。


花彩/かさい
住所/京都市東山区祇園花見小路四条下ル三筋目西角
TEL/075-532-0088
営業時間/11:00〜19:00
定休日/水曜日(但し、4月ゴールデンウィークは無休)
URL:http://www.gion-kasai.jp