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(478)寒さを生きる力にしよう

作品

・雪つもり光をあびてとけていく
大津市・瀬田南小4年 大住 栞璃

・山かすむ白白白の鉄路行く
京都市・北白川小6年 澤田 櫂

・初スキー空へ向かってジャンプする
大津市・瀬田北小6年 小森 一輝

ねんてん先生

ねんてん先生の575

 大住さん。雪のようすが目に浮かびます。「光をあびて」がいいです。とてもきれいですが、でも、早くとけてしまう。その二つの意味をこの表現がとらえています。

 澤田さん。「山かすむ」は雪がふっていて山が見えないのでしょうか。鉄路(鉄道)も真っ白。見えない山の方へ向かって列車が進んでいます。

 小森さんの句、「空へ向かって」がとてもいいなあ。スキーが実に楽しそうです。「初スキーシュプール描く朽木(くつき)の山」「初スキーシュプール描く弟と」「粉雪を舞い上げターン志賀高原」「志賀高原目標持ってリフト乗る」も小森さんの作です。この冬、小森さんはスキーの腕をかなりあげましたね。

 今日から2月3日(節分)までは大寒(だいかん)です。一年でもっとも寒い時期です。京都盆地はいわゆる底冷(そこび)えになりますね。

 昔の人々は、寒さを生きる力にしました。たとえば寒中の水には特別な力があると見て、その水で酒を造ったり、もちをつきました。よい酒ができ、もちはいつまでも腐らないのでした。ニワトリの寒中の卵は寒卵と呼ばれましたが、それは栄養価が特に高いとされました。

 芸道なども、寒中にけいこをすると、めきめき上達すると思われていました。だから、寒中げいこが行われました。声を使う落語家や歌手は、寒中に声をきたえると声がとてもよくなると言われました。つまり、人々は寒中の寒さを生きる上の力に変えたのです。(俳人、京都教育大・佛教大名誉教授 坪内稔典)

 

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【2019年01月20日掲載】