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着物 手軽でおしゃれに

京都小泉商品企画担当 橋本静江さん
京都小泉商品企画担当 橋本静江さん
京都小泉商品企画担当 橋本静江さん

 呉服製造卸「京都小泉」(京都市下京区)のオリジナルブランド「召しませ華」を担当している。着物に興味を持ち始めた30~40代を中心に求めやすい価格の和装を提案。手軽に結べる半幅帯や普段着のおしゃれとして楽しめる伊勢木綿の着物など、カジュアル着物の流行を次々と生み出している。

 営業事務として入社。同社で初めての育児休業から復帰した2008年、若い女性の目線が和装市場に向けられ始めた時期に同ブランドの担当に抜擢された。「おしゃれで、きれいで、押しつけがましくない着物を作ろう」と心に決め、突き進んできた。

 流通構造が複雑な和装は、同じ商品でも小売店や売り方によって価格が異なることがある。高価なフォーマルが中心では若い世代はなかなか購入できない。「着物デビュー」をテーマに掲げ、求めやすい小売価格を設定。どこで購入しても同じ値段を保証した。男性中心の業界で、同世代の女性に向けたオリジナルデザインは注目を集め、売り上げは当初の20倍以上に。「おしゃれで、買いやすく、分かりやすい」がポイントといい、取引先は150店舗以上になった。

 伊勢木綿で、ポップな色合いの特注品を作ると雑誌の表紙に採用され、注文が殺到した。今ではカジュアルな半幅帯や角帯、夏に着る麻の着物「近江ちぢみ」、紬、小紋など年間100柄以上の新作を発表する。品質にこだわり、きれいめ、カジュアルさを心がけ、西陣絣(かすり)や紅型(びんがた)など全国の若手職人と連携した商品も手掛ける。

 母親は手機で帯を織り、和裁をしていた。ファッションが好きで「将来はデザイナーになる」と夢見ていた子ども時代。「気がつけば、夢に近い仕事をしていた」と振り返る。

 現在、掲げているテーマは「着たくなるキモノ」。より若いプロデューサーの育成も目標とし、「まだブランドを知らない人もいる。洋服に加えて時々着物を着るような新しいスタイルを広めたい」と意気込んでいる。

はしもと・しずえ 1993年、京都小泉入社。2008年から、オリジナルブランド「召しませ華」の担当。小学6年と1年の2児の母。滋賀県出身。44歳。

【2018年12月23日掲載】