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「いつまで京都市の犠牲に…」桂川上流の亀岡、堤防かさ上げへ

堤防(右端)から徐々に高さが下がる霞堤。増水時はこの部分から遊水地に水を流す(京都府亀岡市篠町)=京都府南丹土木事務所提供
堤防(右端)から徐々に高さが下がる霞堤。増水時はこの部分から遊水地に水を流す(京都府亀岡市篠町)=京都府南丹土木事務所提供

 桂川(保津川)の増水時、遊水地へ水を流すため、周囲の堤防より高さを低く抑えている「霞堤(かすみてい)」について、京都府は、亀岡市内の4カ所で約1メートルかさ上げする方針を決めた。長年、市民には「下流の京都市のために犠牲になっている」と不満の強い治水対策だったが、国が下流部で対策を進めたこともあり、かさ上げに踏み切る。

 現在、亀岡市、南丹市流域には11カ所(総延長約1・4キロ)の霞堤があり、豪雨時には遊水地に水を逃がすことで、下流の被害を軽減する役割を担ってきた。しかし、2013年の台風18号で霞堤から水が流れ込んで大規模な浸水被害が発生。水害に悩まされてきた地元住民の不満は強く、亀岡市は府に対し、改善を求めてきた。

 計画案によると、かさ上げするのは保津橋から請田神社間の霞堤4カ所(総延長約570メートル)。堤防(高さ約9メートル)より3・7~2・3メートル低くなっている場所を1メートル盛土する。国が京都市右京区の嵐山地区で計画する止水壁の設置が完了した後、着手する。工事期間は2年程度で、事業費は約2億円を見込む。

 他の霞堤についても、堤防とほぼ同じ高さの1カ所を除く6カ所で測量を行い、かさ上げの検討に入る。ただ、かさ上げは下流への影響が大きいため、渡月橋(京都市右京区)付近から下流を管轄する国や、京都市などと調整しながら、事業化を目指す。

 府南丹土木事務所は「地元住民や関係機関と丁寧に協議し、流域の防災力を高めたい」としている。

【 2019年06月07日 07時30分 】

ニュース写真

  • 堤防(右端)から徐々に高さが下がる霞堤。増水時はこの部分から遊水地に水を流す(京都府亀岡市篠町)=京都府南丹土木事務所提供
  • かさ上げする霞堤
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